WRITER本社業務部 増井浩二
2年程前の盆休み。暇で見ていたネット動画。ゲームをプレイしている様子を動画としたもの。
以前は人がゲームしている様子を見て何がおもしろいのだろうと敬遠していたが、暇つぶしに見ていた。
「目印付けとけば、迷っても帰れるよな。」とよく迷子になるゲームプレイヤーを笑っていたのだが・・・
一ヶ月後、当時円高で2000円弱だったこともあり、買ってプレイしている自分がいた。
最後にゲームを買ってプレイしたのは、PS2が出た頃なので10年以上はゲームをしていなかった。
このゲームは、始まるとどこだかわからない世界にたった一人で放り出され、とりあえず生き残れというもの。
最初に出現した世界が、この雪とジャングルと砂漠の境界にあたる場所。【画像1】
暗い場所では、モンスターが湧いてプレイヤーを攻撃してくるため、すぐに身を隠す場所を確保。
最初の家は土で囲っただけの質素なもの。世界が1メートル四方のブロックでできていて壊す事ができ、アイテムとして設置したり、道具を作ったりして、少しずつ暮らしを良くしていける。
何日かは昼間周りをウロウロし、夜になるとモンスターに襲われないように土の家に篭り、地下を掘って鉱石を集め、道具のグレードアップ等を行っていた。
でも、羊がいない。羊がいないと羊毛でベッドが作れない。ベッドがあれば、寝ることで夜をスキップして
朝にすることができ、おまけに死んだ時にその場所からスタートできるようになる。ベッドがないと最初に出現した場所からの再スタートとなってしまう。死ぬと持っていたアイテムをその場にばら撒いてしまい、5分で消えてしまう。
遠くに遠征して死んでしまうと、アイテムロストしてしまうことになる。
行動範囲を広げるためには、なんとしても羊をみつけなければならない。
意を決して、羊を見つける旅に出発。途中、目印に土の塔をたてながら、日が暮れる前に仮小屋を作り、夜はモンスターに襲われないように仮小屋の中で穴を掘って鉱石集めをし、夜明けになると出発。
かなり遠くまで遠征したが、いない。
本腰をいれるため遠征地で仮拠点を作り、そこを中心に探すことにした。【画像2】
近くに目印になる小高い丘もあり、ちょっと面倒だったので目印の塔を建てずにどんどん進んでいった。
途中小川を越えて、広い平原に出た。かなり進み日が暮れかけた頃に、何やら白っぽいものを発見。
羊だ。小躍りしながら羊を倒して羊毛から念願のベッドを作成。
モンスターが出現するぎりぎりのところでベッドに飛び込む。
朝になった。
これでもう遠征してもモンスターを恐れることはなくなった。あたりにいる羊を大量に倒し羊毛のストックもたくさんできたので、帰ることにした。
ところがだ。もう何日も彷徨っている。ベッドがあるんで、夜になってもモンスターの心配はない。
でも、帰れない。なんだか同じところをぐるぐる回っているような気がする。
そんなはずはない。と、必死に来たはずの地形を探すが見つからない。
目印だと思っていた小高い丘など、同じようなものが無数にある。
どうも迷子になったようである。笑えない。よく迷子になっていたゲームプレイヤーを笑っていたが、
方向音痴とは実は自分のことだったのか・・・。
とうとう最後の手段とばかりに、万里の長城作戦で陸の境界線に10ブロックおきぐらいに土ブロック2個を積み上げ、延々と道を作っていく作業を何日も続けることになった。
疲れ果てもう一度やり直そうかと思い始めた頃、ついに第2拠点の土の塔を発見。思わず「やった」と大声で叫んでしまった。
その後も、地下で廃坑を探索中に迷子になり何日も彷徨ったり、ネザーという別ワールドで砦を探して迷子になり何日も彷徨ったりということを繰り返し、結局このゲームから抜け出せなくなってしまった。【画像3】
みなさんは、決してこの世界に迷い込んで、現実の世界に戻れなくなってしまわないようにしてください。
※ただし、自分は迷子になんてなるはずがないという人は、この限りではありません。
オーエム機器㈱ 本社業務部 増井浩二(第42号)