初秋の1日、吉備中央町の本宮山円城寺を訪問しました。岡山県・加賀郡吉備中央町円城にある715年に行基菩薩により正法寺として創立され、1282年に円城寺として改称された天台宗の寺院。備前四十八ヵ寺の一つです。
天井画
本堂に平成26年に復元された161枚の天井画が有名です。元は江戸時代中期のものでしたが、160年の間にその色を失いかろうじて描線が判読できるレベルだったのを小川尊一氏によって復元されました。天井が高いため肉眼では十分に味わえないところがありますが、幸いインターネットで天井画の詳細を見ることができます。四季折々の花々が主ですが、動物画もあります。心落ち着く和の世界を堪能できます。堂内には江戸時代の天井画196枚が現存されています。天井画を見るために県外からも多数の方々が来訪される由。
本堂から敷地内を歩いていくと、隣接する場所に神社があります。これが円城寺の鎮守である堤婆宮です。祭神の提婆天は芸能の神として祀られていますが、実は芸能とは別にもう一つ恐ろしい一面を持っています。提婆天の使いである白狐は人を懲らしめてくれるご利益でも知られています。
やや恐ろしい一面を持つ提婆宮ですが、可愛らしい祈願人形も知られています。この紙で作られた人形が抱えている"お願い"の巻紙を開きます。そして願い事や悩み事を書いて200円を同封して奉納します。 すると願いが叶うのだとか。
円城寺とその周辺にはまだ沢山の関連史跡があり、順次訪問し温故知新を実践して行きたいと思います。
次回は小野常務、よろしくお願いします。
オーエム産業㈱ 表面処理研究所 山内四郎(第252号:2022年10月)