2019年7月初め、最高の観光シーズンを迎えた北海道利尻島&礼文島を訪れた。出発の日は、早朝に目覚め、利尻の天気予報を調べて服装を決め、リュックサックの荷物を確認し、いつもより早い朝食を済ませ、遠足に行く小学生のようにウキウキワクワクしながら家を出た。
岡山空港から千歳空港に飛び、空港内のレストランで軽い昼食を済ませると礼文島空港へ向けて出発した。ところが、礼文島空港は天候不良で、滑走路を真下に見て着陸態勢をとったのだが、着陸不能で諦めて急上昇し、行く先を稚内空港に変更した。こうした突然不測の変更を余儀なくされた時の幹事は本当に大変であると実感した。
無事に稚内空港に着いてから、稚内港までバスで行き大型客船で利尻島へ向かうことになった。1時間40分の乗船も、合い席になったおばさんと雑談している内に利尻島に着いた。
稚内から西方60㎞に位置し、面積80k㎡と小さな利尻島の港では、今夜の宿「利尻マリンホテル」の迎えのワンボックス車が来てくれており、真っすぐにホテルへ向かう。さすがに早朝からの長旅で疲れて、シャワーを浴びて一息入れた。夕食に臨むと、毛ガニや刺身、ウニなど、この地の海の幸が出て、ビールを飲みながら大変美味しく頂き、就寝する。早朝4時半カーテンの隙間からの明るい日差しに目覚める。岡山からはるかに東北の利尻島での日の出は早い。しかし気温は8度と低く寒い。ホテル前の港に出てみると、漁をして帰ってきた漁船が大きなプラスチックの籠に沢山の魚を水揚げしていた。
朝食を食べて9:30迎えのタクシーで島内観光に出かける。この地域固有のレブンウスユキソウなどの高山植物が咲き誇る姫沼園地から利尻・礼文国立サロベツ公園へ、そしてその公園内からは富士山に似た利尻山(利尻富士とも呼ばれる)が見えた。雄大で美しい姿だった。愛らしくお茶目なアザラシが飼育されている仙法志御崎公園を廻り、おぼろ昆布をお土産に買う。おぼろ昆布の大好きな仲間の一人は大量に買い込んだ。昼食は格式のありそうな古い大きな料亭「大魚亭」で頂く。この大きな料亭からは昔のニシン魚などの大繁栄ぶりが伺える。大魚亭内の部屋は、現在は1/4しか使用されてなく、使われない部屋には立ち入り禁止綱が張ってあった。昼食にここでしかやっていないと言う「ウニ丼」などウニ三昧に舌鼓。ここの「ウニ丼」は大変珍しく贅沢で美味しく絶品であった。若い女将は辺鄙なこの地では、昨今来客も非常に少なくなり、店を閉めて何処かで働きたいらしく、仲間の一人に働く場所探しを依頼していた。
14:20利尻空港から千歳空港へ向かいホテルにチェックイン、仲間の紹介の鮨屋で夕食を頂き身も心も満足して就寝。
礼文島の「花の浮島」と称される海を背景に見た高山植物の花畑に癒されて、「夢の浮島」利尻島の美味しい海の幸にお腹も満たされて、明日には岡山へ帰る。