10月21日(水)にPEC特別研修会が開催され、めっき課の係長、班長を中心に、品質管理課、営業グループ、技術グループなど約20名が参加した。PECとは、PEC産業教育センターのことで、山田日登志所長を中心に、"ムダとり"を基本コンセプトとしてトヨタ生産方式を教えている"アツい"ものづくり応援集団である。
12 月に当社がPECの研修会場となる。PECの各講座には10名を超える社員が参加しているが、会社としてPECに指導を受けて現場改善などをおこなったこ とはない。今回、研修会場となるにあたって、PECの先生が心配されて「10月と11月に特別に研修をおこない、PEC流の改善を体験しておいたほうが、 ショックが少ないのでは?」ということで今回特別に研修会が実施されることになった・・・。
さすがに10名を超える社員が講座に参加してきたこともあって、初めてPECに触れる人もまず最初に何をするかなん となく知っている。そう、モラール訓練です。平澤先生の前段の話が終わり、さっそく始まった。まずは"着座訓練"。トレーナーは営業の増田くん。起立、 礼、着席を繰り返す。「起立、礼、着席」を大声で言うことが第一のハードル。腹の底から声を出さないと響かない。大声が出てくると次にきれいな姿勢をつく ること。背筋をぴんと張り、お尻を突き出す。そして仕上げはみんなの動作がそろうこと。ポイントは、起立!の時に太ももをバシンとたたく音。この音がそろ うと気持ちいい。まわりのことを考えること、心を一つにしていくこと。20分ぐらい経過しただろうか、この時点で体はすっかりあったまっていた。
さ て、次は"やるぞコール"です。「今日こそオレはやるぞ、やるぞやるぞやるぞ、やってみてから考えろ!」橋本班長の掛け声に合わせて、みんなで声を出す。 そして2チームに分かれて対抗戦。前に前ににじり寄りながら声を出す。腹筋がピクピクしてくる。汗もびっしょり出てくる。
モ ラルとは、行動や振る舞い、企業風土を指し、モラールとは、やる気を見えるようにすること。モラールのポイントは、①大きな声でハキハキと。②動作は速く キビキビと。③目標、目的を持つこと。ただ大きな声を出せばいい、ただ早く動けばいいということではなく、目標や目的を達成するためにおこなうことが大 切。当然、PECで言うところの目標目的とは「ムダをとること」。"ムダ"とはお金(付加価値)にならない動作のことを指す。動作・運搬のムダ、停滞のム ダが二大ムダである。
ニッケルめっきラインと出荷場に分かれて、現場改善。 ニッケルめっきラインでは、生産管理板の作成、生産順番にレイゾウコに並べることが課題となった。出荷場では、現品票を利用した出荷管理板の作成などをお こなっていく。いずれも、工程の流れを整えてムダをとることと誰が見てもわかるようにすることがポイント。そして、共通の取り組みとして、モラール向上を おこなうことにした。毎朝、各ラインを回ってやるぞコールを実施する。これは、PEC経験者を中心に、今日ここに集まったメンバーがリーダーの自覚を持 ち、自分たちが"アツく"なることでみんなを巻き込んでいかないとうまくいかない。みんなのへこたれない行動を期待しています。
短 い時間だったが、それぞれが見つけた課題はどれも正しいものばかり。いろんな研修や勉強を通じて、今日ここに集まったメンバーに改善の基礎力がついている ことを実感した。これはとてもうれしかった。ぜひ、みんなの"アツさ"で、PEC特別研修会が実り多いものになることを期待しています。